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サクラサク。(その2)

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今見ておかないと来年も見られるとは限らない。
大事なことなので2度言いました。

猿でもわかる介護福祉士国家試験。ザ・筆記編。
受験の手続きにまつわるエトセトラは前回テケトーに書きますた。テケトーゆえに信憑性ゼロ。信じるものは救われない。それが世の常。
筆記試験の受験票が12月上旬頃にハガキで届く。公共料金の払い込み用紙みたいなぺらぺらめくるタイプ。試験会場の地図とか当日必要なもの(鉛筆とか)がぴっちり書いてあるから熟読すべし。私は読まんかったけど。(ダメぽ)
筆記試験は1月下旬。試験地(都道府県)は申し込みの時に自分で選べるけど試験会場はロシアンルーレット。東京を選んだ私は某私立男子校が当たりました。荷物増えるのイヤなんで参考書とか問題集とか全部ウチに置いてった。今さらじたばたしてもしゃーないわ。勉強ほとんどやってへんしな。人事を尽くさず天命を待つ。
試験室に入れるのが午前9時からで試験開始は午前10時。ド田舎からの遠征組なので人身事故とかで遅延したらアウトやんなーて始発乗ったら8時前ぐらいに着いてもた。早過ぎ。駅前のミスドでコーヒー飲んで時間潰す。禁煙のお店やったので手持ち無沙汰で死ぬーてアウアウしながらぐるっと見回したら黙々と介福の問題集やってる女の子がおった。偉い。尊敬。しかしトイレ入った思たら20分ぐらい出て来んくて私もトイレ行きたいのに何しとんねんボケー!て途中からほぼ殺意に変わった。ウンコは家でして来い。
ようやくトイレが解放されたので体内の異物(何)を洗い流してすっきりさっぱりして試験会場に向かう。駅から徒歩10分くらいの距離やけどすんごい行列。アンタらみんな介福受けんの?職場とか学校とかのお仲間さんらしき集団がワイワイお喋りしながら歩いてて賑やか。私ぼっち。途中で喫煙所見つけて試験場は禁煙やろなーてパカパカ3本くらい吸ってから学校着いたら入り口のすぐ脇に「喫・煙・所!」てデカデカ書かれた張り紙見つけて目が潤んだ。今どき珍しいスモーカー優遇措置。ボクはキミを忘れない。
トイレ混む。めっさ混んでる。特に女子トイレ。男子校のせいか建物内に女性用がない。ロックフェスで見かけるみたいな簡易トイレが屋外にいっぱい並んでるけど行列が蛇。大蛇。行列キライやしミスドで行っといたから大丈夫やろと判断して校舎に入る。
受験票に上履き持って来いて書いてあるけど上履きなんて持ってない。100円ショップで買ったスリッパに履き替えてぺたぺた歩く。私立校て設備にお金かけてるなぁ。受験番号ごとに教室と座席が割り当てられてて私は3階の端っこの教室の廊下側最前列でした。居眠り絶対できひんポジション。窓側最後列はプレミアムシートやな。
試験官とその助手みたいなのが教室に入ってくる。見回したら空いてる席が結構あった。寝坊してダッシュでこっち向かってるかインフルとかノロでダウンか天気ええしどっか遊びに行こーてトンズラしたか。1月とは思えへんくらいポカポカ晴天やったしな。カイロ持ってったけど暑くて途中で捨てた。
試験の30分ぐらい前からイロイロ説明受ける。ケータイは使用禁止です電源切れ!て何回も言われた。京大の入試事件以来取り締まりが厳しくなっておるそうな。LINEとかTwitterとかFacebookとかバーチャル交流依存症の人には長く辛い一日。私トモダチおらんから無問題。
試験開始。午前と午後に分かれてて午前中は社会制度分野と介護技術分野。一問目がなぜか高齢者じゃなくて障害者の設問でウッソーてアワアワなって正解わかってたのに書き間違えた。ちなみに解答用紙はマークシート。コレやと思う答えを選んで番号を塗る。無我の境地で塗る。
解き終わったら時間終了までそのまま着席して待つか手を挙げて試験官に解答用紙渡して退室するか汝自身で選べ。ただし一度外に出たら戻れません。余った時間で見直しするのが正しい思うけど私は見直しするとなぜか点数下がるいうウッカリキングなのでそのまま提出&退室。問題用紙は持ち帰り可。何番に丸つけたかメモっておくとあとあと答え合わせに役立つ。
お昼休み。1時間以上あるからのーんびりリフレッシュ。試験場の近くにファミレスとか飲食店いっぱいある。東京素敵。超便利。ウチの近所はカフェいっこもない。ド田舎ファッキン。気を取り直してファミレスにてもりもりランチ喰らいつつネットで午前中の問題の答え合わせ。結構点数取れたかなぁいう感触。ドリンクバーつけてたけど試験場の大蛇を思い出してカフェラテとコーラ1杯づつで我慢。損した気持ち。トイレばっちり済ませててくてく歩いて学校戻る。
午後の試験開始。医療分野がメイン。認知症関連の問題もいっぱい出た。認知症てアルツハイマーだけじゃないのですよレビーとか前頭側頭とかタイプがいろいろあって原因も症状も経過も対処法も違うんですよエラい人にはそれがわからんのですよ。でもふだん認知症高齢者さんと接する時にこの人はレビー型とかいちいち考えへんな。病気じゃなくて人を見るのが医療福祉職の役目。
試験終わったら帰る。ダッシュで帰る。でも天気ええし明日も公休取ってるし東京見物してかーえろ!て池袋とかぷらぷら。買い物してお茶飲んで電車乗ってスマホで解答速報(資格スクールとかが出してる非公式解答)見ながら自己採点したら8割取れてたのでマァ大丈夫ちゃう?てホッと平らな胸を撫で下ろす。ド田舎県ド田舎市に着いたのは良い子がモゥ寝る時間。不良。(←死語)
筆記と実技の両方を受ける人(私とか)で筆記合格した人には2月中旬頃にまたぺらぺらめくるハガキで実技試験の受験票が届く。落ちた人は不合格通知のみ。実技免除講習受けてる人(筆記試験だけの人)は3月下旬の合格発表までなんも音沙汰なし。そのあいだ仕事に打ち込むも良し遊びまくるも良しワケわからんウソ情報に振り回されて一喜一憂するも良し。フリーダム。フリータイム。アイアムフリー。ヤァ。

介護福祉士の試験会場はそんなに多くないので試験が開催されない地域の受験者は他県に遠征せねばなりません。
ウチはド田舎とはいえ23区内なら通勤できなくもないエリアなので筆記も実技も日帰りで受けられたけど始発でも間に合わへんような遠方の人は前日から泊まり込んででっかいボストンバッグとかガラガラ(←キャスター言え)のスーツケース転がして来とったな。かく言う私も実技の会場がすごい遠くて受付時間ギリギリに着いたら係員さんにアンタいちばん最初に試験受けるグループやのに何してんの!てわーわー大騒ぎで待機室に連れてかれた覚えが。すみません。生まれてすみません。ド田舎モノですみません。線路に牛がおるから電車動かへんでーいうアラートメールがスマホに届く秘境です。通称置き牛。置き石じゃなくてウシ。オラこんな村イヤだぁ東京サ帰る。今ホームシックならぬトーキョーシック。元は東京都民です。実家はもうないんやけどな。

そんな牛にすら負ける電車でしぶしぶ通勤してるんですけれども駅から職場までのあいだに八重桜の並木道があって仕事イヤやぁてうだうだ歩いてると風に吹かれた花びらがぶわーて舞ってワァきれいーて足を止める。束の間の癒し。ド田舎の住宅街(広大な田んぼ付き)のせいかあんまり人も車も通らへん。今年この桜吹雪を見た人はどのくらいおるんかな。自然が多いせいか都会の人ほどにはお花見にエネルギー費やさないみたいですね。

いつでも見られる思てた桜並木が来年の春ぴかぴかのマンションに変わってるかもしれん。
来年の春アナタは此処におらんかもしれん。
来年の春アナタの大切な人はこの世におらんかもしれん。
今見ておかないと来年も見られるとは限らない。
大事なことなので2度言いました。

次はザ・実技編。そろそろ飽きて来た。(根性なし)

サクラサク。

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今が満開の八重桜。
染井吉野のビッグバンに浮かれ果てたニッポン人には食傷気味なのかスルーされてるけど今見ておかないと来年も見られるとは限らない。

猿でもわかる介護福祉士の試験。
いちおう国家資格なので国家試験を受けねばならぬ。年に1回真冬に実施。寒い。1次(筆記)が1月下旬で2次(実技)が3月上旬。
毎年8月に受験申し込み受付開始。某組織に申込書くださいてお願いするとメール便で届く。A4の茶封筒。
証明書がイロイロ必要。結構面倒。書類不備でも即失格にはならんくて某組織さんが再提出しなはれや!て連絡くれる。親切。
介護のお仕事歴3年以上の人は「実務経験証明書」なるものを職場に書いてもらって提出。あちこち転々してる人(私とか)はトータル3年分の証明書が必要。有料病院特養と3ヶ所転々したので3枚書いていただきますた。ふぅ。
「受験用写真等確認票」なるものにパスポートサイズの写真を貼らねばならんので証明写真撮る。白黒不可。スナップ写真不可。プリンターとかで印刷したやつはもっと不可。
メインの「介護福祉士国家試験受験申込書」に挑む。鉛筆書きで氏名住所電話番号本籍地その他と「希望試験地」と「受験申込区分」なるものを記入。筆記は地元で受けられる場合もあるけど実技は各エリア(北海道東北関東関西九州等々)ごとに1ヶ所しか試験会場がないので長崎で筆記受けて福岡で実技みたいな人もおる。私は関東のド田舎住人なので筆記も実技もトーキョー。
受験申込所に実技試験受けるか受けへんか書く欄あり。介護技術講習(通称実技免除講習)か実務者研修なるものを受講した人は修了証明書を添付すれば筆記試験だけでおk。私はどっちもやらんかったので実技試験受けますた。
受験費用高い。確か1万円ちょっと。郵便局で振り込んで受領証を受験票に添付。現ナマ送ったらアカン。
申込書一式の中に返信用封筒も入ってる親切設計なのでイロイロ入れて糊でフタ。郵便局の窓口に行き簡易書留でおながいしまつ!とドヤ顔で提出。終了。粗相がなければ12月頃にぺらっとめくるハガキタイプの受験票が届く。ハズ。

以下「第26回介護福祉士国家試験」を勝手に総括。
ぶっちゃけ高齢者施設で3年働いたら今回の筆記の6割は勉強せんでも解ける。訪問介護とか障害者施設しか経験ない人は参考書とか読まんとわからへん部分あるかも。高齢者特有の疾病とか症状とか重度認知症の対応とか。逆に在宅介護関連の設問は私お手上げ。「水洗いできるウール・絹には液体酸素系漂白剤を用いる」はマルかバツか?マルが正解。合ってたけど。(ヤマ勘で)
制度改正があった年はソレ系の問題がバリバリ出る。去年は地域密着型サービス(何)がイロイロ変わったのと障害者総合支援法なるものができて私が介護の学校行ってた時にはなかった制度なのでコレ出るやろなーて予想はしてたけど試験の1問目がいきなり障害者総合支援法でウワァほんまに出た!てうろたえ過ぎて間違えた。ばか。地域密着の方は点取れた。
法律系と医療系はやっぱ介護の実務経験だけではカバーしきれへんのでテキスト読まんと厳しい。でも基礎研の授業で習う内容やから学校の教科書読み返してるうちに芋づる式にイロイロ思い出した。人間の脳ミソすげぇ。ナイトヘッド。(古)
施設→病院→施設と転々したけれどもそれがプラスになった部分はある。施設やとPT(理学療法士)とか通じひん。理学療養士言う人おるけど違うから。療「法」士やから。まぁ私もPTとOTの区別ついたの病院辞めてからやけどな。つかPTとOTに同じ名字が4人もおってな。STはわかる。すぴーちせらぴすと。
筆記の合格基準が総得点の約60%ぐらい。トータル120問なので120×0.6で72問正解すれば合格ラインにはギリギリ乗っかる予想。しかし「問題の難易度で補正」いうよくわからんシステムがあるので65%(78問)ぐらいは得点しといたほうが安全。私は84%(101問)ですた。意外と取れるもんやけど法律&医療関連のとこゴッソリ落としたし自分でもソコ苦手てわかってるので最近本読んで勉強してます。遅いわ。

昨日本屋さん行ったら介護福祉士の問題集が並んでてモゥそんな時期なんやー思いましたので来年受験する皆様の参考になれば幸いです。
しかしながら私は受験するて決めたのが申込期限ギリの8月後半で問題集は1冊だけ買ったけどそのまま本棚にポイしててそろそろ勉強始めなヤバいんちゃうかなて我に返ったのが筆記試験2週間前という用意不周到ぶりだったので良い子は真似してはいけません。
介護職1年生の頃に介福持ってる先輩さんに試験て難しいんですかて訊いたら誰でも受かるわよ言われたけど当時の副主任(超キライ)が5年連続不合格いう伝説の記録を打ち立てておったので○○さん(副主任)なんで落ちたんやろーて素朴な疑問を口にしたら滅多に人の悪口言わへんその先輩さんがぼそっとひと言「バカなのよ」て呟いたのが今でも鮮烈に右まぶたの裏側あたりに浮かびます。
実務経験証明書書いてもらうのに昔働いてた有料に電話したら超キライやった施設長が出てアンタ受験すんのフーンて鼻で笑われた。受かるワケないやろボケいうココロの嘲りをその鼻息に感じたね。めらめらーて火がついたけどすぐ鎮火して結局試験日ギリまで遊び呆けておりました。昔から闘争心ゼロです。ひとりっ子やし。(関係ない)
筆記は試験会場が昔住んでたとこの超ご近所で1月とは思えへんくらいぽかぽか晴天の日だったからさっさと試験終わらせて東京見物して帰ろーてウキウキしてたけど(何しに行ってん)実技は始発乗ってもギリギリちゃうの?ていうくらいウチからめっちゃ遠い会場で雨ざぶざぶ降ってるし寒いし途中でおなか痛くなるし課題の問題見たらまさかの全盲高齢者介助いう過去1度しか出題されてへんやつでアァこれは落ちたわーて帰りの電車で半泣きでした。でもなぜかだんだん元気なって途中の駅で降りてごはんもりもり食べてデパートで買い物しまくって家着く頃にはオッシャ終わったぁあぁて完全復活してた。立ち直り速えぇ。ナチュラルハイ。
結果的に合格はしましたけれども介福て国家資格の中でも最底辺ランク扱いやし資格なくてもお仕事はできますしカイフク持ってますドヤァ!とか真顔で言われたらイタタタタ思いますけれども試験に受かることが目的なのではなくて試験勉強するうちに自分の苦手な分野がわかったりこの制度は知らんかったなとかこんな病気があるんやなとか気がついてイロイロアレコレ学んでみたいなぁいう知的好奇心がパチっと目覚めることに意義があったんやろなと今は思う。

たまにはまじめなことも書く。
ていうか腰頑丈なことだけが取り柄やのに昨日からじわじわ腰痛。足しびれてるし。(←ヤバい)

君は永遠にそいつらより若い。

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春になるとマンションの植え込みにドーッと生えるこいつ。
ナニモノ?

老老介護は在宅のみに非ず。
高齢者施設いうのは介護保険制度ができる遥か以前から存在していて入所者さんのお世話をする方々を「寮母さん」と呼び入浴排泄食事などの介助をおこなってたわけですがもともと資格なぞまったく不要なお仕事なので子育てが一段落した主婦が家事の延長気分で始めるにはモッテコーイなわけで学校卒業したての若者なんぞが就く職業ではなかったということですね。
「措置時代」と呼ばれる当時の介護を担って来た「寮母さん」が「介護士」になり結構なトシをお召しになってもまだまだ現役で働いておるので職員の平均年齢が高い施設(ウチとか)は下手すると利用者さんよりも職員の方が高齢いう逆転現象が起きてます。
私は他業種からの転職組でそこそこ歳も喰っておるので介護業界のイロに初々しく染まるなんて無理無理無理無理(ジョジョ)やし同じ職場という狭い世界でつるんでも意味ないやろ思うからプライベートでの付き合いとか一切ないし飲み会もスルーだしサービス残業断固反対派だから定時になったらわき目もふらずタイムカード押してダッシュで帰りますし年功序列何ソレ?て鼻ほじほじしてるから仕事できないのに態度でけーYO!て上からも下からも使えん職員認定されてるはずですけど人生経験が必ずしもプラスに働かないのがこの業界であって伸びそうな芽は早めに摘んどかんとウチらの地位が脅かされるわいうナワバリ意識で若手をぼんぼん潰しているからいつまで経っても人手不足は解消せんし地位も給与も向上せんしアンタら自分で自分を使い捨て要員の地位に貶めてるって棺桶に片足突っ込んでる今そろそろ気づいたらどないや?て思います。言わんけどね。(←殺されるわ)

検食に命を賭けているウチの最年少男子が来月から別フロアに異動するようです。
若者なんだけどミョーに落ち着いておるというか私最初30歳ぐらいや思てたのに実は新卒組と知って衝撃を受けたんだけれども彼もまたマイペース体質であって職場のおネエ様方に愛想振りまくタイプじゃないから結構ぼこぼこターゲットになってるっぽいけど本人がまったく気にしてなくてどこ吹く風〜なので異動先(超モンスターおツボネがおる)でもまぁうまくやっていけるんちゃうかと楽観視しています。
施設の入所者さんいうのは一般職員の名前をあまり覚えてはくれなくて主任とか看護部長とか施設長以外はわりとスルーなんだけれどもエラい人に気に入られといた方がイロイロご利益あるやろなーいう年長者の知恵の賜物と思われるので当然と言えば当然。
で話戻りますけど最年少男子はおツボネさんたちからは仕事まったくしない奴認定されてるんだけれども私が日勤リーダーの日になんかいろいろイベント重なって全然フロア業務できひんねんけどどないしよ!てアワアワしてたらアレとコレとソレやっといたよーて息切れしながら(何故?)報告に来てオォありがとう神よ!て後ろ姿を拝んだんだけれども後日おツボネさんたちと話してる時にこの前めっちゃ忙しかってんけど最年少くん(誰)がひとりでフロア業務全部片付けてくれたから助かりますたーてぽそっと言うたらあの子がそんな働いてるとこなんて見たことないわて鼻でフンて笑われてオイオイ彼めっさ仕事するよアンタらが介護ステーションでうだうだお喋りしてるあいだにひとりで黙々とフロア業務やってくれてるて知らんの?て思いますた。言わんけどな。(←殺されるわ)

職員の名前を覚えようとしないおじーちゃんおばーちゃんが彼の名前だけは覚えている。
夜勤明けと公休が続いて何日か出勤しない時があると○○さん(男子)辞めちゃったの?て訊かれる。
職員の出入りが激しい世界だから数日見かけないと辞めちゃったのかなーて思うみたいですね。
辞めてないよー今日夜勤で来るよーとか明日来るよーとか答えるとそうかぁて呟いて車いすコロコロ漕いで部屋に戻る。

利用者さんは職員のことをちゃんと見ている。
経験豊富なベテラン職員を「あの人」と指差しヒヨッコ男子を「○○さん」と呼ぶ。
それがすべての答え。

ちなみに私は「にーちゃん」。(微妙)

薔薇の名前。

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「花を別の名前にしても美しい香りはそのまま」とシェークスピアは言った。
薔薇でなく椿でもなく山茶花だとしても美しき赤はそのまま。

猿でもわかるおむつ&パッドの話。
施設によっておむつのことをT字とかテープ式とかフラットとかいろいろ呼び方違うけどモノは同じ。私はT字派。
パットて言う人イヤ。Padじゃ。(怒)
紙パンツはリハビリパンツ略してリハパン言うのが主流。リハ言う人もおるけど病棟経験者(私とか)はリハ=リハビリと勘違いする罠。
布おむつと紙おむつがあるけどイマドキ布おむつ使こてる施設は絶滅危惧種的希少価値。肌触りやかぶれにくさでは布おむつに圧倒的軍配が上がるらしいけどこまめに交換しないと逆効果。あとコスト面でも布おむつの方が長期的に見れば安いらしい。へー。
学校で習うおむつ交換技術は現場ではほぼ役に立たん。背骨が湾曲してて仰向けになれない人とか股関節がガッチガチに拘縮しとる人とかズボンおろした瞬間にチンコ掻きむしるじーちゃんとか素手でウンコ握って床に叩きつけるばーちゃんとか介護施設の排泄介助はエヴリタイム非日常的スペクタクル。
おむつ単独で使うと排尿排便のたびに交換せんといかんくてコストが高くつくのでおむつ+パッドのコラボで使うのがふつう。汚れたらパッドだけポイして新しいパッド入れておむつ閉じて終了。閉じるいうのはおむつをテープで留めることだけど医療福祉業界の人しか言わんかも。
有料ホームはおむつ代は全額自己負担。特養だと介護費に含まれるので自己負担なし。しかし安いおむつのせいかすげー漏れる。有料のやつの3倍ぐらいでっかいパッドなのに何故。
自治体によってはおむつ代の補助がある。現物給付と金銭給付があるけどたいていは現物支給。何ヶ月分かまとめて支給されるのででっかい段ボールに入った大量のおむつがドーンとトラックで届いたりする。有料に入居してる人も申請すれば給付されるけど送り先を自宅じゃなくて施設に指定する人が多いので本音を言うとかなり困る。(置き場所ない)

以下排泄介助についてテケトーに語る。
有料病院特養その他施設によって方法が全然違う。転職するたびカルチャーショック。今まで働いた中ではお金かけてるぶんやっぱり有料がいちばん丁寧かつ衛生的にやってた希ガス。
お風呂に入る人以外は朝イチの排泄介助の時に陰部洗浄(通称インセン)しておむつ&パッドを一括交換……のハズだけど今の職場はお風呂の時か大規模な汚染(想像に任せる)以外はパッドしか替えない。コスト削減なのか単にめんどいからなのかは謎。
インセンとは文字通り陰部を洗浄することである。人力ウォシュレットと考えれば良し。陰洗は1日1回であとは下拭きタオルで拭くのみ。洗い過ぎも良くない。
下拭きはシモフキと読む。おシモタオルとか陰洗タオルとか人によって呼び方違う。濡らして絞ったタオルをくるくる巻いてウォーマーなるものに入れてほかほか温めて使う。急いでる時は濡らして巻いたタオルをビニール袋に突っ込んでレンジでチン。食品あっためるモノでケツ拭きを加熱するって衛生的にどうよという疑問は随所に残る。
パッドて何?と思う人は女性の生理用品のメガ盛りバージョンと認識していただければよろしい。吸水力ハンパねぇ。夜用の巨大パッドだと1000cc以上OKのとかある。限界までおしっこ吸ったパッドはめっちゃ重い。私は「厚焼きたまご」て呼んでる。(黄色いし)
どんだけ巨大なパッド使こても漏れる人は漏れる。当て方とか体格とかいろいろあるけど男性の場合はおむついじりに起因することが多し。チンコにぐるぐる巻いてるパッドを全力で外す。外した直後に発見できればいいけど気づかないまま次の排尿タイムが来ると惨劇が待ってる。1人夜勤体制で全衣類+全寝具+マットレス交換は即死。(職員が)
そんなアナタの為にこの世には防水シーツ(通称ラバー)なるものがあります。撥水力ハンパねぇ。しかしモノによって性能にかなり差があるのでウチみたいなビンボ施設で使こてる安いラバーは大規模な汚染には無力。ない方が良くね?

以下おむつじゃない人の介助。
リハパンの人はトイレに連れて行くので排泄介助とはあんまり呼ばん。トイレ誘導とかユードーとか言う。
頻尿の人は5分おきに「トイレ!」とか「おしっこ!」とか叫ぶのでぶっちゃけかなり大変。便座に座らせてもチョロンと1滴でて終わりなんだけど尿意はあるらしい。
尿意便意ない人とかトイレ行きたがらない人は失禁(おもらし)率が高いのでリハパン+パッド。おしっこだけならたいていコレでカバーできるけどウンコの時は惨劇が待ってる。うろたえるな俺。
自力で排尿できないアナタの為に膀胱留置カテーテル(通称バルーン)なるものがあります。尿管に管を通して蓄尿バッグ(通称ウロバッグ)におしっこ溜めるシステム。溜まったおしっこは職員が定期的に廃棄。尿量少ない人は飲水を促す掟。
ウロバッグには目盛りが書いてあるのでどのくらいおしっこ出てるかわかる。廃棄する前に尿量をメモして看護師さんに報告。新人さんに「捨てときましたー♪」言われた時は力ぬけた。尿量は?(涙)
ウロバッグを膀胱より上の位置に持ち上げると尿が逆流して尿路感染症なるヤマイを引き起こすので病棟時代に看護師長とかに見つかるとエラいことが起きました。今の職場はみんなふつうにウロバッグ持ち上げとる。ええのか?(良くない)

学校行ってた時にリハパン+パッド着用しておしっこしてみましょう利用者さんがどれだけ気持ち悪いか理解できます!て力説する講師がおってエェエて思いつつも試しにやってみたらなんかホカホカしてるし表面さらさらだし全然気持ち悪くないねんけど?ていうあまり意味のない結果に終わりますた。
後日その講師に報告したら最近のパッドは高性能だから1回ぐらいじゃびちょびちょにならないから3回ぐらいやらないとダメ!て言われてそんなに何回もできるかぁあぁて怒りに震えましたけれども濡れたパッドを長時間放置すると吸水ポリマーが固まってゴワゴワなるし冷えるし蒸れるし気持ち悪いやろないうのは理解できたので以後この実験はやってませんが真夏に入浴介助したら汗でパンツがびちょびちょなって替えパン(何)持ってなかったから施設の倉庫から予備のリハパン1枚を拝借して履いて帰ったことはあります。
施設勤務だと布団めくったらおむつ破られてて手足も布団も全部ウンコー!とかふつうにあるし人間できてない私はこのクソババァアァとかメラメラしますけれどもクソババクソババ思いつつもまずはこの茶色い何かをどげんかせんといかんので下拭き!トイレットペーパー!シーツ!おむつ!あと着替えと消毒液ー!て必死で考えてるうちにクソババとかどーでも良くなって全部終わる頃にはオッシャきれいになったで!て達成感に似た何かでココロが満たされておるのでクソババ改め可愛いおばあちゃんを車いすに乗っけてハイおやつ食べに行くでーて食堂へコロコロ押して行ける程度には平常心を取り戻しているようです。
ウンコへの怒りを感じないレベルにまで達するのがプロの介護職なんだろうけれども私にそんな度量はないので茶色い何かに遭遇するたびクソババぁあぁてわなわなしつつ無言で黙々作業してハイ終わったYOて無表情(←デフォ)で退室する程度でとりあえずご勘弁願いたいしクソババはあくまでもココロの呟きであり口に出す時が来たらたぶん介護職やめる。

トイレの神様の人てどこ行ったん。つか今日のブログ長げぇ。

ホリデー。

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うちのマンションの植え込みに毎年勝手に生えてくる。
コンクリに花。逞し。

猿でもわかる介護の資格。
介護福祉士>介護職員基礎研修>ヘルパー1級>ヘルパー2級>無資格のヒエラルキー。資格なくてもお仕事できる素敵無法地帯それがカイゴ。
介護福祉士→いちおう国家資格。通称「カイフク」。試験は年1回。
介護職員基礎研修→平成18年にできたらしい資格。通称「キソケン」私これ。受講費用が高い&取得に時間かかるわりにメリットないし平成24年で廃止されたから持ってる人めっさ少ない。
ヘルパー1級&2級→通称「ヘルイチ」「ヘルニ」。最近「介護職員初任者研修」とかいう名前に変わったらしい。受講費用安い。介護のお仕事始めるならばとりあえず取ってみるのも良し。3級もあったらしいけど訪問介護だと身体介助できないのと介護報酬(介護のお仕事やってる事業者に市町村から支払われるお金)の対象から外されたので廃止。施設なら3級でもお仕事できるから無問題。

以下介護福祉士について語る。
取得方法は「実務経験ルート」と「福祉系高等学校ルート」と「養成施設ルート」の3つ。
実務経験ルート→高齢者施設とか訪問事業所とかで介護のお仕事を3年以上頑張った人+国家試験。
福祉系高等学校ルート→福祉の科目がある高校を卒業した人+国家試験。実務経験9ヶ月が必要な学校もあるらしき。
養成施設ルート→福祉系の専門学校とかの人。今までは卒業すれば自動でカイフクなれたけど来年度から国家試験必須。たぶん。
国家試験は1次(筆記)と2次(実技)。実技自信ないわー思う人は介護技術講習(通称実技免除講習)か実務者研修なるものを前もって受講しとくと筆記だけでおk。しかし結構お金かかるのでビンボーな人(私)は試験一発勝負。
名称独占資格。メーショードクセンとはその資格を持ってる人しか名乗ったらアカンいう決まり。ちなみに弁護士とか看護師とかは業務独占資格。ギョームドクセンはその資格持ってる人しかお仕事できひん。へー。
「社会福祉士及び介護福祉士法」第48条にてカイフクでない者はカイフクを名乗れぬ掟。試験に合格するだけではカイフクに非ず。某組織に申請して登録簿に登録されればアナタもワタシも晴れてカイフク。
受験費用が1万円ぐらいかかって登録証もらうのにまた1万円ぐらいかかる。ボッタクーリー。
1回取ったらなんかやらかさへんかぎり一生オレのもの。自動車免許みたいな更新はナシ。なんかやらかすいうのは禁固刑とか。
「誠実義務」「信用失墜行為の禁止」「秘密保持義務」「連携」「資質向上の責務」が法律で定められてる模様。へー。(鼻ホジ)
繰り返し申し上げますが介護のお仕事は誰でもできるので資格取得のメリットはほとんどなし。しかし事業所によっては資格手当なるものが存在しカイフク持ってると1万円ぐらい給料アップしてみたり。ちなみに私の職場は手当なし。ファッキン。

ふつうはヘル2を持って介護の世界にドボンと飛び込む人が多いと思われますがなぜかキソケン取ってもた。
ヘル1ヘル2持ってて実務経験ある人は短期間で取れるけど私は無資格未経験だったのでガッツリ500時間(約半年)学校行きますた。
キソケンの資格ができた当初はコレ持ってると実務経験2年でカイフク受験できますいう話だったらしいんだけど自民→ミンスの政権交代があったり厚生労働大臣が変わったりとかで結局3年働かないと受験できませんいう謎資格に転落。
しかしキソケンはカイフク&ケアマネ(正式名称:介護支援専門員)取得を前提としたカリキュラムが組まれておるので現場のお仕事だけでは覚えられない法律とか制度とかもお勉強するのでカイフクの国試は結構楽でした。
未経験でこの仕事始めた時は今年カイフク受けるんだー言うてる先輩職員さんが超ベテランに見えてたけど3年経って自分がカイフク受ける立場になってもまだ全然ヒヨッコやんな思うからアレだな小学校1年生が6年生を見てオトナっぺー!て思うようなもんで介護のお仕事の実務経験てあんまり意味ないやんな。

日曜休みってわりと珍しい。腹減った。
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