サクラサク。（その3）

今見ておかないと来年も見られるとは限らない。
大事なことなので2度言いました。（3度やろ）

猿でもわかる介護福祉士国家試験ファイナル。ザ・実技編。
筆記試験にまつわるエトセトラは前回テケトーに書きますた。テケトーゆえに信憑性ゼロ。信じるものは救われない。それが世の常。
介護技術講習（通称実技免除講習）か実務者研修なるものを受講した人は実技試験を受けんでもええので以下スルーの方向で。
1月下旬に受けた筆記試験（1次）に合格すると実技試験（2次）の受験票が2月中旬頃にハガキで届く。ぺらぺらめくるタイプのアレ。貴方は第○○回介護福祉士国家試験の筆記試験に合格されましたので通知しますと控えめに記載あり。合格せんかった人には不合格通知なるものが届くらしいですけど私見たことないのでどんな形状か知りません。
筆記の時と同じく受験票には試験会場までの地図とか注意事項とかいろいろ書かれてるので熟読すべし。会場によっては上履き必須のとこがあるけど私は都内の私立大学で受験したので上履き不要。車で来たらアカンいうのと膝掛けとか防寒具を用意してねンてだけ書いてありました。
受験票の「受付区分」の項目を見ると午前Aとか午後Dとか書いてある。午前Aの人（私とか）はいちばん最初に試験受けるグループで他府県から遠征してくる人がコレに当たると少々厄介。朝イチで家出るか前の日から泊まり込まんと間に合わへんし午前組全員の試験が終わってさらに午後組全員が待機室に箱詰め終了するまで会場内で待機という非常にハードな軟禁（別名身体拘束）を喰らいます。試験問題の漏洩を防ぐ目的らしいけれどもそんだけ徹底しても結局ネットに流出したから意味なし。私の時間返せ。
午後組は試験終わったらさっさと帰って良いからアドバンテージ巨大。でも受付時間より早く到着するとまだ試験やってるから去れーて門前払いされるらしい。近所にスタバとかドトールとかあればそちらでお待ちください。
受付が始まったら受験票見せて携帯電話を預ける。筆記の時は電源切るだけでOKだったけど実技は持ち込み不可。断固不可。受付で封筒くれるのでケータイ入れて係員さんに渡すとテープで封されて番号シール貼られて没収。同じ番号のシールを受験票にぺたり。帰る時にコレ見せて引き換えてもらうシステム。私のスマホはXperiaのZ1でiPhoneとかにくらべるとめっちゃデカいし全長10約センチのSuicaペンギンのマスコットつけてたから封筒なかなか入らんくてどないしよて焦ってたら見かねた係員さんが代わりに入れてくれた。何から何まで手のかかる私。
受付が済んだら更衣室にて着替える。体育館規模のでっかい明るい部屋にポイと放置されてココでさっさと着替えぇやいう何かしらのプレイを感じるシチュエーション。更衣室とは狭く暗くあるべき。背中が無防備ってイヤ。オレの後ろに立つな。
実技試験の服装は特に決められてないけど職場の制服着てる人が圧倒的に多し。9割ジャージ。私もジャージ。有料の時の制服はボタンダウンシャツ＋チノパンで病棟はスタンドカラーシャツ＋スラックスやったから試験会場やとたぶん浮く。薄い水色とかピンクの上下着てる人はたぶん看護助手系。エプロンつけてるのは訪問介護系。介護職ファッションショー。
着替えが済んだらでかーいひろーい講堂（大学やし）に全員集合。筆記の時と同じく試験の注意事項を延々拝聴する。ケータイ禁止です持ってる人は今すぐココで預けてくださーいて何回も言われる。最初シーンとしてたけどひとりがケータイ持って立ち上がったとたんワラワラとケータイやらタブレットやらノートPC（！）を提出する人続出。おまいらあんだけ言われても知らんぷりんで持ち込むつもりやったんか。モラルの低さに唖然。さすが介護業界。最底辺。
受験番号を呼ばれて採点票を手渡される。係員さんが本人確認用の書類（申し込みの時に書いた『受験用写真等確認票』）持ってて替え玉受験ちゃうやろなーてまじまじと顔見られる。私花粉症でマスクつけてたんやけど顔見せてくださいて怒られた。ごめんなさい。（涙）
採点票と荷物持って待機室に移動。講堂から出てめっちゃ遠い校舎に連れてかれる。半袖ジャージ。極寒。死ぬ。待機室はわりと広めの教室で長テーブルに試験課題の紙が置いてある。1人1枚。でも超拡大コピーが黒板にばーんと貼ってあるから待機室入った瞬間に課題はわかる。たぶん全員がウッソーてココロで叫んだね。

「遠藤ミツさんは2か月前に視力を失い生活全般に一部介助を必要としています（中略）居室のいすに座っている遠藤さんを食堂まで歩行介助してください（中略）本日の献立はカレー（以下略）」

ｷﾀ───(･∀･)───!!! 過去25回の試験のうち1度しか出題されてないまさかの全盲介助。激レア。ここ何年か片麻痺（脳梗塞などで左右どちらかの手足が不自由な人）の課題が続いてるから今年もカタマヒと予想してた私ナミダ目。高齢者施設だと視覚障害者の介助てたぶんあんまりやらない。ウチは糖尿病性網膜症で失明した利用者さんが何人かおるけど移動は車いすやし全盲の人の歩行介助てどうすんの？歩けるの？杖使うの？確か学校でガイドヘルプ（移動介護）ちょっとだけ習ろたけど実践でやったことないから覚えてないよー！て青くなったり白くなったりしてられる時間はわずか10分ぐらい。このあとすぐ試験室に移動するからさっさと平常心を取り戻して頭の中整理して実技の手順をシミュレーションせなあかん。落ち着け私。ちなみに待機室内は私語厳禁ですから顔見知りの人とかおっても話しかけたらダメ。
受験番号呼ばれて待機室を出る。階段上がって廊下歩いて試験室前に到着。ドア付きのちっこい部屋がいっぱい並んでる。受験生は何百人もおるから同時進行でやります。ドアの横に3個づつ椅子があるから座って待つ。私2番目。試験時間は5分間。ありがとうございましたーて声が聞こえて最初の受験者さんが出て来たら入れ替わりで中に入る。荷物は持って行く。
試験官＋助手みたいな人がおる。荷物置いて室内を確認してください言われたのでカゴみたいなやつにバッグ置いてぐるっと見回す。ふつーの教室だけど真ん中に椅子があって遠藤ミツさん役の女の子がアイマスクつけて座ってる。端っこの壁に「食堂」て紙貼ってあって椅子とテーブルと食器セットがスタンバイ。カレーは入ってないのね。受験番号と名前を言って試験官に採点票渡して試験開始。
実技の内容は長くなるので省略。ていうか頭真っ白で覚えてへん。実技試験はとにかく声かけが大事！ていうのが定説であって無言でさくさく課題進めちゃうとか利用者さんの意思を無視した介助（お箸で食べたいのにスプーン使わせるとか）はアカンとされてます。私は最初のとこで声かけし過ぎて食堂の椅子に座ってもらったとこで終了。時間切れでも受かるらしい。利用者さんを転ばせたり椅子から落っことしたりすると危険行為とみなされて昔は一発退場だったけど今はとりあえず最後までやらせてもらえるみたいです。採点票には失格とかアウトとか書いてあるんやろうけどな。怖。試験終わったらありがとうございましたーて挨拶して荷物持って退室。
試験問題漏洩防止のため午前組は講堂（最初のとことは別）に再び集められて数時間にも及ぶソフトな監禁プレイを受けます。トイレは行けるけど廊下に係員さんが立っててのんびりハンドクリーム塗ったり髪の毛梳かしてたら中まで見に来た。ケータイ隠し持っててネットに書き込むアホがおるからな。ぴりぴりムード。しかしあとから知ったんですけど午前組の終了間際に2chかどっかで今年は全盲介助やでーて書き込みがあったらしい。午後組はまだ会場の外におるからケータイとかタブレットで見た人もおるやろな。まぁ事前に問題を知ることができたとしても試験官＋助手＋遠藤ミツさんの超アウェイ環境に放り込まれた瞬間に脳ミソクラッシュするから無駄。無駄無駄無駄無駄。ジョジョ。
北海道東北北陸関東中部関西中国九州沖縄すべての試験会場で午後組の受験者が待機室に入ったら午前組は解放。係員さんのひとりがガラケー持っててプルプルプルーて着信音鳴ってハイハイて手短に応答して両手で大きくマル作ってマイク持ってる別の係員さんが終了ですーて言うた瞬間にハァーて溜め息の大合唱が起こったね。確か午後1時半過ぎやったと思います。A組の第1グループやった私は10時過ぎには試験終わってたから3時間以上の拘束。長過ぎ。試験の前はせっかくトーキョー来たんやし終わったら買い物しよーとかウキウキしてたけどモゥ疲れ過ぎて無言で待機室出てケータイ受け取って駅までとぼとぼ歩いて電車乗りました。でもなぜかだんだん元気なって途中で降りてオムライス食べて買い物いっぱいしてホクホク満足して夜の10時ぐらいに家着いてお風呂入って寝た。以上。

真面目な人は今からお勉強するんやろなー思て不真面目な私の体験記をだらだら綴りましたので参考になれば幸いです。（ならんわ）
でも試験がどういう手順で進行するのか詳細に書かれてるサイトてあんまりないし筆記の時のお昼ごはんは外で食べても良い？ケータイは駅のコインロッカーに預けとかなあかん？実技は私服でええの？？喫煙所ある？（←重要）みたいな試験センターのFAQには載ってない素朴な疑問がいっぱいあるやろうからそういうの誰かまとめてくれんかな。会場ごとに違うから無理かな。ちなみに私が実技受けたとこは喫煙所ありませんでした。トイレすーごいきれい。講堂は暖房バリバリで暑いけど待機室と試験室は北極ですた。
実技の時は雨＋激寒＋寝不足＋腹壊すという最悪のコンディションでとにかくしんどかったいう印象しかない。5分てめっさ短いよ。途中でハイ終了！て容赦なくストップされてしょんぼり講堂に戻ったな。解放されるまでの数時間は自分との対話タイムであり私3年間何やってたんやろーて反省後悔懺悔の巨大な波が交互に襲って来て溺死するか思た。
絶対落ちる思てたので3月27日の合格発表（ネットで受験番号見れる）の時はボーとしながらパソコンの画面をスクロールしててやっぱりないわーて受験票ポイしようとしたらアレレ違う番号のとこ探してるやんて気がついた。もっぺん見たら私の番号ありました。え？何？ある？て3秒ぐらいモニタ凝視してぽかんとしたあと急に手がぷるぷる震えて来て前の職場の先輩さんに「サクラサク」てひと言メール送ってからやっとうわぁあぁ受かったぁあぁぁて実感が湧いた。嬉しいいうよりモゥ試験受けなくていいんやーいう開放感の方が大きかったな。筆記はいいけど実技はイヤ。2度とイヤ。
筆記の受験票に書かれてる受験番号と実技の受験番号は同じです。受験票捨てちゃって自分の番号わかんないよーいうアナタは数日待てば合格通知or不合格通知が届くのでじっと寝て待て。
合格通知はA4の茶封筒。「二ツ折厳禁」「重要」て赤字で書いてあるけど定形外郵便なのでめっさ無造作にポストにポイされてた。介護福祉士登録申請書一式が入ってるから書留とかで手渡しにするべき思うけどね。不親切。不合格通知は見たことないのでどんな形状か知りません。大事なことなので2度言いました。
合格通知受け取ったら申請書にイロイロ書いて郵便局行って登録免許税9000円＋登録手数料3320円の計12320円（高！）を振り込んで返信用封筒に受領証と申請書入れて糊で閉じて窓口に並んで簡易書留でおながいします！とドヤ顔で提出して帰宅。約1ヶ月後アホみたいに立派なバインダーに挟まれた「介護福祉士登録証」なるものが届くらしいです。3月29日に手続きしたけどまだ来ない。たぶん5月の連休明けぐらいかな。何万人も申請しとるからな。世界は私のためだけに廻ってない。
そういえばウチの職場は資格手当ないプンプンて以前書いたけどこの前エラい人と面接した時に今月からお給料上がるよ言われてなんで？て思たら介福持ってる人は基本給が高いんだそーです。でも私はヘルパー2級の人よりもともとちょっとだけ基本給高めに設定されてたので（知らんかった）そんなに大幅にはアップしないらしい。500円とかかな。2級から介福になると1万円ぐらい上がるみたいですけどね。お給料出たらハーゲンダッツ2個買お。（←500円じゃムリ）

実務3年で受験できるということは3年間でどれだけ介護の知識を身につけたかを問われる資格なんやと思います。
去年うちの職場のエラい人と面接した時に介福受けますかて訊かれて受けませんて即答したらビミョーな空気になりますた。でも前の職場の先輩さんにいつ受けるの今でしょ！て懐かしの林先生フレーズで怒られてしぶしぶ受験したら受かってもた。資格取ったからって別になんも変わりませんけど試験勉強ちょびっとだけやってみて私全然法律とか医療とかわかってへんやーん！て気づいて愕然としたのでケアマネのテキスト読んで介護保険制度を勉強し直してます。遅いね。
介護福祉士国家試験は制度改正案が何度も出ていて実務経験3年以上＋実務者研修修了者しか受験できなくなるはずだったけど結局先送りにされてるから厚労省は介護職のレベルアップとかどーでもええんやろな。ケアマネの方はいよいよ大幅に変わるみたいですね。私も受けるつもりやったけど改正後の受験要項読んだら絶対コレ無理やろいう確かな自信が湧いたので何事もなかったかのようにスルーする所存。
自分のアホさがよーくわかったのと試験終わってヒマなので（←勉強せんかったくせに）とりあえずセミナー申し込んでみた。車いすのポジショニングと排泄ケアのやつ。民間のセミナーはたいていぼったくりやけど社会福祉協議会とか介護福祉士会主催のやつはわりと費用安いです。でも交通費高い。ド田舎やから電車で1時間以上かかるのよ。時刻表見ないでお出かけすると死にます。次のバスが2時間後とか何それ。家帰るわ。（呆）

今見ておかないと来年も見られるとは限らない。
大事なことなので2度言いました。（写真も2回貼りました）